家具のあれこれ学べるブログ

2019/02/28

チェスト購入時の決め手は「引き出し」!

そもそも「チェスト」とは?

よく聞く家具ではあるけれど、似たようなカタカナの家具っていっぱいありますよね。

チェスト・キャビネット・シェルフ・ラック・ワードローブ・キュリオケース・リビングボード…

横文字にするとなんだかちょっとオシャレなイメージになりますが、チェストとは整理ダンスのこと。

もともとはふた付きの収納箱を意味し、通常は木製です。

主に衣類を収納します。

今回は「チェスト」を購入する際、押さえておきたいポイントをご紹介します。

 

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1.引き出しの作り~箱組~

2.引き出しの作り~組みつぎ~

3.引き出しの作り~底板~

4.地板

5.レール

6.まとめ

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1.引き出しの作り~箱組~

チェストを選ぶ時、最も重視すべきなのは引き出しの作りです。

使用頻度が高い家具であれば、ほんのちょっとの不具合にも妥協しないことが大切。

日々幾度となく引き出しを出し入れする際に感じる小さなストレスは、やがて大きなストレスになります。

まさに「塵も積もれば山となる」というわけです。

そこでチェストの引き出しについて、チェック項目をピックアップしますので購入時の参考にしていただければと思います。

まずは「前板」と言われる引き出しの取っ手が付いている面をチェック。

「前板」の裏側にもう一枚板があるかないかを確認します。

板がなければ“コの字型”の引き出しに前板がつけられているということ。

もう一枚板があれば“箱型”の引き出しに前板が接合された「箱組」という作りになっている証拠です。

「箱組」は前板が面でつけられているため、強度が増します。

毎日の出し入れで最も負荷がかかる前板部分が「箱組」になってるか否かはチェスト選びのポイントです。

 

 

2.引き出しの作り~組みつぎ~

次に引き出しの板と板の接合部分を見てみましょう。

「組みつぎ」仕上げになっているものとそうでないものがあります。

「組みつぎ」とは木材の接合方法のひとつです。

接合部を凹凸にすることによって、2枚の板をパズルのようにピタッと組み合わせます。

「組みつぎ」には、“刻み組みつぎ”“蟻組みつぎ”など数種類あります。

接合部分が面で接着されている場合に比べ強度が増すので、長く使えるかどうかの目安になります。

 

3.引き出しの作り~底板~

「箱組」「組みつぎ」の他に、底板の付き方も要チェック。

底板を溝にはめ込んである“アゲ底”と呼ばれる形状のものが一般的ですが、“ベタ底”と呼ばれる底板が固定されている引き出しも一部の家具では使用されています。

“アゲ底”の場合、重いものを入れ続けると底板がへこんできて、外れてしまう可能性も。

底が抜けるトラブルを防ぐためにも、底板はある程度の厚みがあるものを選びましょう。

 

4.地板

引き出しと引き出しの間に渡してある板を「地板」といいます。

引き出しを抜いてみるとよく分かりますが、この「地板」が奥まであるものと手前だけのものがあるのです。

「地板」が奥まであるものは引き出しの歪みを防いでくれます。

意外と見落としがちなのが、地板の裏面や引き出しの底面の仕上げ。

引き出しの中に入れたものが直接当たる部分です。

丁寧に仕上げされているものであれば、中のものに傷がつかないので安心です。

 

 

5.レール

引き出しの出し入れの作りには「すりざん」「つりざん」「スライドレール」があります。

チェストの多くにはスライドレールが使用されています。

スライドレールが付いていることで、重い引き出しでもスムーズに出し入れできます。

スライドレールの中でも、お勧めはフルオープンタイプのもの。

奥まで手を伸ばさなくても、引き出しの中がすべて確認できるので便利です。

 

6.まとめ

チェストの良し悪しは「引き出し」で決まるといっても過言ではありません。

一見しただけでは、ご紹介した引き出しの作りは分からないので、必ず実際に性能を確かめることをお勧めします。

引き出しの出し入れ時にガタつきはないか、引き出しそのものの重さや細部の仕上げなども忘れずにチェックしてくださいね。

購入の際はチェックポイントを押さえて、長く愛用できるものを選んでください。

ご不明点があればお気軽にスタッフにお声がけください。

ご来店お待ちしております!